遥かなる朝 A morning that transcends time5月31日読了時間: 1分朝焼けのピンク山々のグリーンガラスの器に入った青二才とオニオンスープお皿に乗った焼きたてのパン時計の秒針はしゃぐ鳥達の声向かいの席に座っているひとはいないけどたしかに誰かと一緒に朝食をとっているやっぱりいいよ、やっぱり落ち着くそう独りごとを言ってスイッチを押したり、頁をめくったりするときああ、やっぱり君か今日のグリーンも良いグリーンだね
透明な問題集 Transparent workbook「道半ばの問題なんて問題ではないよ。」 一旦ペンを置いて彼は答えた。 コーラの入った紙コップはたっぷりと水滴を纏って、白いペーパーナプキンに円を描き出していた。 「ひとつの問題を解き終わって、はじめてその問いは全貌を現す。」 「そ、じゃあ僕の前には何の問題もないってわけ。」 「どんなに分厚かろうが、開かなければそれは透明な問題集にすぎない。」 「確かに、まあ、そうだとも。」 よれた紺色の鞄を持ち、
未来へ to the future"よかったらこちらを飲んでみてください。" "なんですかこれは。" 唐突に、ショットグラスのような小さな黒い器に入った液体を手渡されて 揺らしながら匂いを嗅いでみる。 コーヒー、ではない。 お酒、でもない。 そこまで目立った香りという香りもなく "なんですかこれは。" おそるおそる口にしてみると うっすら鉄のような風味に 少しだけ まろやかな甘さも感じた気がする "これは一体なんなのですか。" "
迷い家 Mayoigaあなたのおかげで いやいや、それはあなたの力よ そんなそんな いやいや‥ と 押し合いへし合いにつかれて ため息も溢さずに 細ばむ目の跡 頭に残るから やめてくれ。 この世でわたしのことを解っているのは たったの私、ひとりだけ。 そう決めつけてしまいそうなほど 塞ぎ込んでいるときに 手招きをする 狭き通路はあって、 朝でも夜でも変わりばえのない薄暗さで 粉々になったガラス片に生息する苔と 湿ったコ