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Quest for the coffee no.2
◻︎コーヒー探索… コーヒーについての店主の主観的知見を綴ります。 《 抽出のベストポイントを探す》 自分で豆から挽いてコーヒーを淹れるとき、挽き目ってどのくらいがちょうどいいのか、お湯の温度はどのくらいにすればいいのか。 テレビの音量調整や香水の量はどのくらいがいいのかなどとなかなか思わないのになぜコーヒー豆については戸惑ってしまうのでしょうか。 おそらく関連要因が多いので掴みどころがわかりづらいのだと思います。 テレビの音量は聴覚とリモコンの大小ボタンの操作でこと足りるし、香水は嗅覚と量の調整でこと足ります。 コーヒーの場合は、味覚、嗅覚、焙煎豆、湯の温度、挽き目、抽出時間、など多くの要素が関連しあっているので、確かに考えてみればすこし複雑ですね。 でも、シンプルに捉えると特別に難しいことはなく、要素が多いということはそれだけ楽しみ方のバリエーションも多いということです。 この間、香りが少し強めの、"ドミニカバラホナティピカワイニーナチュラル"が飲みたくなって黄昏roastに焙煎していました。 焙煎の手応えを感じたのですが、同じくらいの焙煎度
5月10日読了時間: 3分
良くしていこう What I thought to have a good time
さんすうの授業時間、気がつくと時計ばかり見ている。 はやく校庭で遊びたい、と窓の外を眺めながら。 時が経ち、さんすうが数学になっても、授業中時計ばかり見てしまう。 この頃にはとくだんなにかしたいわけでもない。 ただ、はやくこの時間が過ぎないかと思っているだけである。 となりで机に突っ伏して寝ている子が叩き起こされて、おこられている。 鉛筆を持ったまま時計とノートをただ60分繰り返し眺めているくらいなら眠って疲労回復していた方がむしろ良いことではないのかなあ、なんて思いながら時は過ぎる。 何年か経ち、仕事をするようになっても、はやくこの仕事終わらないかな、の繰り返しが続く。 誰かの話を聞いていても、早くこの話終わらないかな、とあくびをする。 どこで身についたのかわからないこの惰性的なスタイルからどのタイミングかで抜け出さなければ、 かけがえのないものを感じるセンサーはどんどん鈍ってしまう。 電車で綺麗な景色が目の前に現れても、下を向いてスマホの中の絶景写真集を見ているような。 まあ、それ、なんか嫌だなあ。 第二の誕生という言葉がある。(ジャン=ジャ
5月8日読了時間: 4分


静寂の時間 Introspected time no.8
焙煎後に溢れ落ちて灰になった珈琲豆遺跡が見つかる。 かたちはそのまま。 飲んでも灰の味しかしないだろうから、飲料としてのコーヒーのアイデンティティはすでにないけれど、それは誰が見てもコーヒー豆に見えるし、もともとコーヒー豆そのものではないか。 熱によって色付けされてゆき 香り、 また、 熱によって色を失ってゆく。 それか、 熱によって白色になってゆくのか。 白 純朴 無垢 タブラ・ラサ 老い。 「老化とは、とりわけ、乾燥過程から成っている。三ヶ月の胎児は九四パーセントの水を含んでおり、新生児は六九パーセント、成人はたった五八パーセントしか含んでいない」 (フォルケ・ヘンシェン 『老化の問題』より) 「水分の欲しくなる理由は私が老人であるからだ。」 (堀 秀彦 『石の座席』 より) 焙煎されたコーヒー豆と人は似ている。 どちらも、時間をかけて水分を失っていく ということ。 そして、年齢とともに深みが増してゆく ということ。 でも、人はきっと変わらない。 変わらないというのは、"変化しない" ということではない。 その人自身の純朴な魅力は、誰も
4月19日読了時間: 2分
column ルワンダのコーヒー豆とポテト臭(PTD)
ルワンダのコーヒー豆を焙煎していると、ときどき、いつもと違う異質な焙煎香を感じるときがあります。 そんな時に焼き上がった豆をグラインダーで粉にすると、何回かに1回(全てではありません。)、ふわっと周囲に生のジャガイモを切ったときのような香り(ポテト臭)が広がります。 こういう時はその挽いた粉はもったいないですがすぐに捨ててしまいます。 この香りの原因は "Potato taste defect (PTD) / ポテトのような風味欠陥" と呼ばれている虫害によるものです。 飲んでもさほど人体に影響はありません が、おいしいコーヒーの香りを期待してお湯を入れたときに、生のジャガイモ香が漂ってきたらなんだか気分が下がりますよね。 とはいえ生産地域の選別技術も向上しておりPTD豆の混入確率はかなり低いようですが、お店で実際、焙煎中にルワンダの銘柄に限り、たまにPTD豆にヒットしております。 見た目ではかなりわかりにくいのでとりあえずグラインド(ミルで粉に挽いたとき)したときにPTD豆が入っているかどうか香りで判断しています。 なので、ドリップバッグへのポ
3月15日読了時間: 3分
Quest for the coffee no.1
◻︎コーヒー探索… コーヒーについての店主の主観的知見を綴ります。 《 浅煎りのコーヒー 》 浅煎りのコーヒーはお好きですか。 お客さんによって、浅煎りが好みの方、深めの煎りが好みの方、さまざまです。 大雑把に分けてしまうと 浅煎りは酸っぱい=嫌い、という方もいれば、 浅煎りはフルーティ=好み、という方もいます。 ついこの間、ゲイシャが飲んでみたいというお客さんがいらっしゃたので、迷いに迷ったうえにこっそりとコスタリカのゲイシャを入荷しました。 ゲイシャというのはコーヒーの品種の1つです。 原生地のエチオピア Gesha Village (ゲシャ村) が由来になっており、ベスト オブ パナマ という品評会がきっかけとなり、世界的知名度を確立しました。 はじめて耳にする方は芸者さんを連想してしまいがちですが、あまり関係ないようです。 そのゲイシャを浅煎り(※一般的にゲイシャ種は浅煎り〜中浅煎りが多い。)でお出ししたところ、これまで中深煎りくらいを飲んでこられたお客さんにとても気に入っていただいて、それからというもの、今日はゲイシャないの?という日が
3月9日読了時間: 3分


静寂の時間 no.7
未晒のペーパーフィルターみたいな色合いになってしまった文庫本を読む。 ここで一息つくなら、目覚ましのモロッカンミントを添えた青リンゴのソーダが飲みたい。 アイスものせて。 そろそろ暖かくなってきたのでメニューにしてもいいかもしれない。 閉店後にメニュー用の写真を撮ってから、アイスの溶けないうちにサイダー休憩。 もうカーテンを閉めていたので外は見えないけれど、青白い日暮れがどことなく静かな海辺の情緒を感じさせた。 【方程式 An equation】 絵を描いていると、よく作品の写真を見せて、と言われる。 どこにでもある会話。 学生の頃に図書室か教科書かどちらかでヴァルター・ベンヤミンのアウラというものを知り、写真を撮るとその美術品の持つ霊感のようなものが逃げていくような気がしていたので特別な理由がない限りは絵の写真を無闇に撮るのは好きではない。 とはいえ、現実はポートフォリオを作ったり、寝たきりのおじいさんに見せたり、簡潔な日常会話の中でなど、ありとあらゆる場面で写真スタンダードな時代になっているので、作品の写真も状況により撮らざるを得なくなった。
3月7日読了時間: 3分


静寂の時間 no.6
雨の日。 木の枝から水晶のような雫が落ちてゆく、絶え間なく。 車が通るたび 水上ボートが通っていったような音がして、この時間は国道がどこかの運河のように思えた。 窓の外の翡翠のような静かな光は 焼く前の生豆のような色合いをしていた。 先程いらしたお客さんが帰ったあと 昨日の失敗し続けた焙煎を振り返りながら、集中して豆を焼いていたとき、 最初の1ハゼ頃までは集中できていたけれど 気がつくと頭の中は、新渡戸稲造、新渡戸稲造、とだんだん新渡戸稲造のことで侵食されはじめた。 実は以前、お店をオープンして銀行に口座を作りに行った時、 銀行の椅子に座って呼ばれる順番を待っていたら 誰も人が周りに座っていないのに、どこからともなく "新渡戸稲造も知らないなんて" とささやく声が聞こえた。 本当に、名前しか知らなかったので 調べてみたら、5000円札に描かれている人物だった。 あの声は銀行に住んでいる精霊だろうか。 それともお札にまつわる精霊だろうか。 (それとも疲れていたのだろうか。) なんて考えて、 まるで私に、銀行に来たならお金に描かれている場所や人物、少
2月25日読了時間: 3分


静寂の時間 no.5
今日は昨日の交換作業。 白鳥の鳴き声。 天気がよい日は気持ちがいつもよりすこし爽やかで。 冷めたお湯を捨てて、 新鮮な水を沸かす。 ゴミ袋をとり替えて、 鉢植の渇いた土に水を与える。 朝の思考回路は虚空で、時間経過とともにそこの伽藍堂な空間に、さまざまな今日の思考のかたちが姿を現す。 「 傷 」 私は傷を持っている。 また、他の人も傷を持っている。 話をしたり、聞いたり、共感する。 ごく普通のコミュニケーションの中でさえ、 必然的に余計な傷を受けてしまうことがある。 すると誰しも、結構疲れる。 共感もラインオーバーする場合には、正直、畑仕事より、疲れる。 ランニング後の気持ちの良い疲れとは程遠く、こう、蓄積した澱のような。 傷は古くなり、跡になり、増えていく。 私は、車のようだと思った。 走行距離が長くなれば、多少なりとも、必ず傷がつく。 険しい道を走れば、普通の道より余計傷つく。 なので、毎日でなくともたまにメンテナンスしないといけない。 浅いうちにはコンパウンドをかけて。 走っているから当然に傷つくのだけど、 車は目的地まで走るためにあるよう
2月15日読了時間: 3分


column 子どものコーヒー事情
コーヒーを販売していると、ときどき、子どもはコーヒーを飲んでも大丈夫ですかというご質問をいただくことがあります。 もちろん大丈夫です。 ※ 幼児はNG !! わたしも祖父の影響で小学生くらいから缶コーヒーはたまに飲んでいて、3個パック入りの無糖のコーヒーゼリーもよくおやつに食べていました。 それはさておき、 お客さんでいらっしゃった親子のお話だと、今年から中学生の娘さんは深煎りのブラックコーヒーを豆から挽いてネルドリップで淹れるのが好きなんだそうです。 昔通っていた病院の先生からは、中学生のときお小遣いを貯めては色々なコーヒー豆を買って自分でブレンドするのが好きだったというお話を聞いたことがあります。 お店にもときどき中学生のお客さんが来てゆっくりコーヒーを飲んでいったりします。 だいたいカフェラテやカフェ・オ・レですが、ブラックでもおいしいという方もおります。 時代や世代を超えて子どものコーヒー事情や楽しみ方はさまざまですね。 ここで心配なのは何かというと、コーヒーを飲む量の問題だと思います。 厚生省HPを参照すると、 カフェインの健康に悪影響
2025年12月6日読了時間: 2分
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