top of page
  • Instagram

真夏の幻日 A sun dog in the middle of summer

7月22日
読了時間: 1分

ドアを開ける


一歩外へ踏み出すと


蝉の声が猛烈に響く


青い陽炎の中を


ビーチサンダルで歩く


住宅地を抜けて


トウモロコシ畑の中を


途方もなく歩く


水平に流れ続ける


向こうの入道雲を目指して


まだ金色の太陽は高く


トウモロコシの葉は


ビリジアンよりも綺麗だった



ふと自動車が横を通り越し


砂時計をひっくり返して


過去を見た


そこには二人の自分がいた


人生はね


たくさん選べるんだ


君が望めばどれだけでも


でもたった一本しかない


果てしないこの道を


往来する君のように


いくつもあるのに


ひとつしかないアンチノミーなんだ。















最新記事

すべて表示
迷い家 Mayoiga

あなたのおかげで いやいや、それはあなたの力よ そんなそんな いやいや‥ と 押し合いへし合いにつかれて ため息も溢さずに 細ばむ目の跡 頭に残るから やめてくれ。 この世でわたしのことを解っているのは たったの私、ひとりだけ。 そう決めつけてしまいそうなほどに 塞ぎ込んでいるときに 手招きをする 狭き通路はあって、 朝でも夜でも変わりばえのない薄暗さで 粉々になったガラス片に生息する苔と湿ったコ

 
 
ブルートパーズ Blue topaz

昨日までの雨は何処へ、と思い そして、用意された今日は。 真昼の噴水広場 古時計の振り子はシャンパン色 青空の下を行き交う白い車たち マシュマロの入ったミルクティーを求めて 川沿いの通りに入る 観光船に乗って手を振る人たち 水面の波にちらつく街あかり どこかへ置き去りにされたような 間の抜けた気分でいると 静かに微笑む 年季の入ったブルートパーズ色の鋭利な視線に すぐさま目を逸らす 大切なことを思

 
 
若さ greenhorn

若さというのはね ああ、がんばっているんだね、と そのくらいでいいんだよ、と 影たちが微笑む わたしは影たちに一礼す。 きみは泣かないのかね 「涙はながらく出ておりません。」 そうかね 「もう少ししたら出てくると思います。」 ああ、そういうあんばいね。 影たちが微笑む しっかり食べなさいね、と。 わたしはもう一度 影たちに一礼す。

 
 
bottom of page