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迷い家 Mayoiga

9月12日
読了時間: 1分

更新日:9月14日

あなたのおかげで

いやいや、それはあなたの力よ

そんなそんな

いやいや‥


と


押し合いへし合いにつかれて


ため息も溢さずに

細ばむ目の跡


頭に残るから

やめてくれ。


この世でわたしのことを解っているのは


たったの私、ひとりだけ。


そう決めつけてしまいそうなほど

塞ぎ込んでいるときに


手招きをする

狭き通路はあって、


朝でも夜でも変わりばえのない薄暗さで


粉々になったガラス片に生息する苔と

湿ったコンクリートの道が続いていて


息を吸うと空気がつめたくて

古い木の香りがする。


それがいまはどうしようもなく心地よく


買ったばかりの靴の白さも気にかけず

一歩、一歩と足早になって進んだその奥に


鼻をつく異様な青草の香り。


しゃがみ込み

ハコべを乱雑にむしるのは


見知らぬ少女


"なにがほしい?"


いずれは帰らないといけないのは

どうやってもわかるから


"いまはここにいてもいい、という言葉だけ。"


少女はまたしゃがみ込み


"はい、どうぞお一人で。"


青に散乱している青はどこまでも青し。





















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