虎目石 tiger eye18 時間前読了時間: 1分あの木の実を取ってこいと誰かが背中を押したけど大きく手を伸ばしてぼくにはもちろん届かないからぼくは木から落下してそのまま落ち続けて金輪の際にぶつかって痛みと熱い涙だけが塩辛く頬をつたいいつまでも泣いてたって仕方がないからぼくは這いつくばって目の前の道をゆくこれを人は夢というのか?これを人は幸運だというのか?
フローライト Fluorite昼下がり 真夏の青い空の光 モンシロチョウ 窓辺に腰掛けてひとやすみするプロフェッサー 薄暗い研究室 本棚ごと日焼けして薄黄色い書物たち 煤けて折れ曲がったブラインドに羽虫がとまる 節電だとかなんだとか、阿呆らしい おかげでここは納屋のようだ 土産物 造りの立派な海外製の化粧箱から 花びらのように薄い ラベンダーの練り込まれたホワイトチョコレートを1枚取り出して齧る 窓の外 自転車のベルを鳴らしな
あたたかい かぜのつよい くもりの日のモノローグ A monologue on a warm, windy, cloudy dayきりっとしていた きみのこころは意外とぐしゃぐしゃ。 誤解されないように 説明的になる人々の立て看板。 そこに神秘はあんま、ない。 話題の尽きない 過呼吸な夜に 昼間あんなに励ましていたぼくが なにいってたのかすら まったく覚えてないだろう。 そうだろう。 きみのあたまのなかのぼくは ずいぶんと理想化されていて 見るに堪えない ほんもののぼくはいま サンドイッチをぼろぼろこぼしながら シャツの袖で
遥かなる朝 A morning that transcends time朝焼けのピンク 山々のグリーン ガラスの器に入った青二才と オニオンスープ お皿に乗った焼きたてのパン 時計の秒針 はしゃぐ鳥達の声 向かいの席に座っているひとはいないけど たしかに 誰かと一緒に朝食をとっている やっぱりいいよ、やっぱり落ち着く そう独りごとを言って スイッチを押したり、頁をめくったりするとき ああ、やっぱり君か 今日のグリーンも 良いグリーンだね